国民年金の割引制度、クレジットカードで前納まとめ払いはお得なのか解説

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こんにちは、ゆとらぼ(@yutolab_fire)です!

国民年金の保険料は所得に関わらず16,410円/月で一定ですが、まとめ払いで前納すると割引される制度があるのは知っていますか?

2017年からはクレジットカードで払えるようにもなったので、ポイントがついてさらにお得に思えますが、はたして何十万円というお金を一括で支払うだけの価値はあるのでしょうか

この記事では、国民年金の前納制度がどれほどお得なのかを議論した上で、前納への申し込み方法も解説しています。

※なお、国民年金の前納の申し込みは毎年2月末までで、それを過ぎるとチャンスは1年後になってしまいますのでご注意を。

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国民年金の前納は最大1.8万円お得になる

結論を先に述べると、国民年金の前納制度はお得であるといえます。

ただし、厚生年金への加入が義務付けられている会社員などは、国民年金の保険料も厚生年金と一緒に納めているのですが、前納制度は利用することができないので注意してください。


国民年金は全国民が加入している公的年金で、所得に関わらず毎月16,410円の保険料を支払っています
この保険料は毎年物価に合わせて変わるため、2020年4月からは毎月16,540円になることが決まっています。

毎月支払っている国民年金ですが、まとめ払いで前納することで割引される制度があります。
前納できるのは6ヶ月分、1年分、2年分の3パターンで、それぞれの金額と割引額は下表の通りです。

口座振替クレジットカード
6ヶ月分前納97,340円(1,120円)97,660円(1,776円)
1年分前納192,790円(4,130円)193,420円(5,434円)
2年分前納379,640円(15,760円)380,880円(18,328円)

()内は毎月納めた場合との差額を表しています。
また、クレジットカードの()内は1%のポイント還元分を加えた金額で表しています。


2年分前納すると、クレジットカードの場合は18,328円お得になっているため、1ヶ月分以上割引されています。

ひと月当たりにすると、763円の割引です。


……なんか1ヶ月単位にすると大したことなさそうに思えますね。


たった763円かと思うとお得感も薄れますが、利回りでみるとどうなのか考えてみましょう。

年利2.38%のリターンだが、インデックス投資より低リスク

今回は、最大の恩恵が受けられるクレジットカードでの2年前納で計算していきます。

初年度に380,880円を投資して、2年後に18,328円のキャッシュフローを得られるという考え方で計算すると、この投資は年利2.38%のリターンを得られることになります。

この2.38%のリターンという値をみてどう感じるでしょうか。

銀行預金に入れておくよりすごくお得!」と感じる方もいれば、「S&P500のインデックス投資は年利5%以上見込めるから、投資価値が低い」と思う方もいるかもしれません。
中には「38万円もの大金を拘束されることは機会損失になる」と考える人もいますよね。


私は、非常に得であると感じました。


その理由は、以下の3つです。

・ほぼ確実にリターンが約束されていて、超超低リスク
・インデックス投資の年利は長期投資の平均値であって、2年という短期ではリスクが高い
・毎月必ず支払わなければならないので、今投資に回しても切り崩していく必要がある

リターンが確定している超低リスク投資

国民年金の前納制度は、支払った段階で得をすることはほぼ確定しています。

一般に投資はリターンを得られる代わりに、相応のリスクを含んでいます

株式投資であれば得られるリターンは大きいですが、反対に損するリスクもその分大きいです。
比較的安全資産だといわれている債権ですら、損する可能性はゼロではありません

しかし、この前納で得られるリターンは支払った時点で確定しています。

リスクゼロで2.38%のリターンを得られる投資は、この世に中々ありませんよね。

2年という短期ではインデックス投資はリスクが高い

インデックス投資は20年以上の長期的な運用で安定したリターンを目指していますが、2年という短期間では損するリスクも大きいです。

このブログでも資産運用をおすすめしており、中でも過去20年間の平均利回り8%を誇るS&P500のインデックス投資は、初心者から始めやすい投資として紹介しています。

しかし、インデックス投資の平均利回りは、あくまで十数年という長期投資で得られたリターンを年平均で平準化した値に過ぎません。

ITバブル崩壊やリーマンショックなど、短期的に大きく株価が落ち込む年もあるため、2年間というスパンではリスクが低い投資と呼ぶことはできません

そのため、インデックス投資の利回り8%と、国民年金の前納の利回り2.38%ではリスクが違い過ぎて並べて比較することはできません。

投資に回したとしても、切り崩す必要がある

「それでも投資に回した方が得だ!」と主張して投資に突っ込んだとしても、毎月16,410円ずつ支払う必要があるため、投資資金を切り崩していく必要があります

380,880円を前納ではなく投資に回したとしても、1ヶ月後には16,410円が引かれて364,470円に、2ヶ月後にはまた引かれて減っていき、23ヶ月後には投資資金がゼロになってしまいます。

国民年金は必ず支払わなければならないので、いつまでも手元に資金を置いておくことはできません


「それなら投資で毎月16,410円以上の利益を出せば、切り崩さずに済んでいいじゃん」とお考えの方、絶対に無理です。

380,880円を投資して1ヶ月後に16,410円の利益を出すには、月利4.3%のリターンを出さなければなりません。

この値を年利に換算すると65.9%の利回りで運用していることになるので、投資の神様ウォーレン・バフェット氏の平均利回り22.6%を遥かに超えた、無謀なギャンブルに他なりません。


投資は積み立てて種銭を増やしていくから効果があるのであって、切り崩して種銭を減らしては運用効果が微々たるものになってしまいます。

国民年金の前納をお勧めしない方

ここまで国民年金の前納はお得だと主張してきましたが、「こんな方にはあまりおすすめできない」という場合があります。
それは、下記の3つの場合です。

・生活資金が乏しい人
・会社員に就職する予定がある人
・翌々年度の所得が大幅に増えることが予想される人(2年前納限定)

生活資金が乏しい人

国民年金の前納で納める38万円がなくなったら生活が立ち行かなくなる方は、やるべきではありません

生活防衛資金が月間支出の6ヶ月分以上あり、収入がなくなったとしても半年間は生きていけるような余裕がある人なら、国民年金の前納はおすすめできる制度です。

しかし、手元にある38万円を失ったら生活が困窮するという方は、前納よりもまずは家計の見直しが必要です。

まずは家計簿をつけて、毎月の収支がどのくらいかを把握しましょう。

次に、固定費を削減してキャッシュフローを安定させましょう。

そうして少しずつ生活防衛資金が貯まっていったら、国民年金の前納を検討してみましょう。

会社員に就職する予定がある人

近々会社員になる予定がある方には、おすすめしません

会社員に就職すると厚生年金への加入が義務となるため、厚生年金保険の資格取得した月からは国民年金保険料の納付義務はなくなります

そのため、厚生年金に加入した月以降の国民年金保険料を前納した分は還付してもらえるのですが、修正申告が必要で手続きがやや面倒です。

「保険料過誤納額還付通知書」が送られてきた翌日から2年以内に「国民年金保険料還付請求書」 に必要事項を記入して、年金事務所に郵送することで還付を受け取ることができます。

手続きから還付を受け取るまでも期間を要するので、そういったことが手間になる方は前納制度の利用を避けた方が良いかもしれません

最も、会社員に就職するつもりはあるが1年以上先の予定であれば、6ヶ月分や1年分の前納の利用を検討してみてください。

翌々年度の所得が大幅に増えることが予想される人

2021年度の所得が大幅に増えることが予想される人は、社会保険料控除を効果的に利用することができないため、おすすめできない場合があります。

国民年金保険料は社会保険料控除が受けられるため、課税所得が少なくなり節税効果があります。

通常通り毎月16,410円を支払っていれば、毎年196,920円の社会保険料控除を受けることができます。

しかし、2年前納した場合には全額が2020年度の社会保険料控除となり、2021年の国民年金による社会保険料控除がゼロになってしまいます。

そのため、2021年度に大きく稼ぐことができても国民年金の社会保険料控除が使えないので、節税面で不利になる可能性はあります


とはいえ、2021年度どころか2020年度もまだ始まっていないので、そんな先に事業がどうなっているかは誰にも予想ができません

「2021年には大きく稼ぐ予定だから前納は必要ない!」と野心溢れる人でも、大きく稼ぐことを見越して法人化を上手く利用すれば、国民年金前納のリターンも得つつ節税することもできるため、損しない方法を検討してみてください。

国民年金を前納する手続きの方法

では、実際に国民年金の前納にはどのような手続きが必要なのかを解説していきます。

口座振替の場合

口座振替の場合に手続きに必要なものは以下の4点です。

基礎年金番号は年金手帳か国民年金保険料納付書に記載されています。


実際の手続きは以下の通りです。

  1. 国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書兼国民年金保険料口座振替依頼書をダウンロードし、記入例に従って必要事項を記入する
  2. 記入の際に基礎年金番号金融機関の口座番号が必要となる
  3. 国民年金保険料口座振替依頼書に金融機関届出印を押印する
  4. 記入した金融機関(郵便局を含む)の窓口、または年金事務所(郵送も可)へ提出する
  5. 提出期限は2月29日まで

以上で完了です。
繰り返しになりますが、提出期限は毎年2月末なのでお早めに準備をするようにしてください。

クレジットカードの場合

口座振替の場合に手続きに必要なものは以下の3点です。

個人番号はマイナンバーカードに記載されている番号です。


手続きは以下の通りです。

  1. 国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書をダウンロードし、記入例に従って必要事項を記入する
  2. 記入の際に個人番号または基礎年金番号クレジットカード番号が必要となる
  3. 記入した書類を年金事務所(郵送も可)へ提出する
  4. 提出期限は2月29日まで

以上で完了です。
こちらも提出期限は2月末になるのでご注意を。

国民年金前納は確実にリターンが得られるお得な制度

以上をまとめると、

  • 国民年金の前納は年利2.38%が確実
  • 投資に回すよりも得になる
  • 2年前納した場合は社会保険料控除に注意

国民年金の前納ができるのは、厚生年金に加入していないフリーランスが主です。
会社員には税金や社会保険料を調整することはできませんが、フリーランスは経費や控除を上手く使って手残りを増やすことができます。

そんなフリーランスのメリットを、副業をすることで会社員でも得ることができます。

一度に大きなお金を納めるのは勇気がいりますが、確実に得をできる制度です。
うまく活用して、豊かな生活を送れるようにコツコツ積み重ねていきましょう。

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