「社会人として新築新車を買ってこそ一人前！」というような古い考えの人も未だに多いですよね。
私の周りには数年に一度新車に乗り換えている友人が何人かいますが、もちろん彼らの貯蓄は雀の涙ほどしかありません。
車は家、保険と並んで人生の3大支出に数えられますが、この支出をいかに抑えられるかが人生の金銭的な豊かさを決定づけるといっても過言ではありません。
今回は車を買うのであれば必要最低限の中古車にするべき理由とリセールバリューの考え方について解説します。
特にリセールバリューは車だけでなく、あらゆるものに対して有効な考え方なので、ぜひ参考にしてください。
車の維持費をなくせば年間50万円を節約できる
車の維持費には年間40～50万円もの費用がかかるといわれています。
必要となる費用としては
・燃料代
・駐車場代
・自動車保険料
・消耗品費
・税金
・車検代
などがあります。
さらに、これに加えて車両本体代金とローン金利を支払うことになりますので、月々5万円前後の支出が発生する車の購入がいかに贅沢なものかがわかります。
単純に考えれば、車を持たないようにすれば年間40～50万円の支出を抑えることができ、他の交通手段を使ったとしても節約することができます。
まずは車がそもそも必要かを見直す
そもそも車を買わなければ大きな出費も発生しないので、まずは車が必要かどうかを考えてみましょう。
都心のような公共交通機関が発達している地域に住んでいる方は、特に見直しが必要です。
電車やバス、またはタクシーや自転車などで通勤が可能なのであれば、通勤方法の変更を検討してみる価値はあるかもしれません。
また、地方に住んでいる方は車がないと生活が成り立たないという場合が多いですが、レンタカーやカーシェアリング、家族と共用などで対応可能であれば、検討の余地ありです。
通勤総研の調べでは電車の定期代の月平均は約15,000円というデータがあるため、電車通勤に変えることができれば毎月約35,000円の節約が期待できるかもしれません。
タクシーで通勤は高くてちょっと、と感じるかもしれませんが、車通勤にかかる費用と比較すると案外贅沢だとは言い切れません。
むしろ車の維持費という固定費を、必要な時だけ支出する変動費に置き換えているため、家計改善がしやすくなります。
どうしても車が必要なら、維持費を抑える
検討してみてもどうしても車が必要な人は大勢います。
私自身、バスは一日一本、最寄り駅まで徒歩3時間超という田舎に住んでいるため、車がないと生活が成り立たず、どうしても車が必要です。
どうしても車が必要なら、維持費としてかかる固定費の見直しをしましょう。
自動車保険を見直す
保険料は人生3大支出の1つに数えられるほど大きな買い物のため、ここを見直すことは家計改善の大きな手助けとなります。
具体的には、
・保険会社を見直す
・契約条件を見直す
・車両保険はつけない
という方法です。
詳細は下記を参考にしてください。
車検代を見直す
車検も大きな出費を伴う維持費用です。
特にカーディーラーに車検をお願いしている場合は、相場よりも高い可能性があるため注意が必要です。
点検は丁寧な場合が多いのですが、その分工賃がかかっている可能性があります。
当然かかる人件費や設備費などは私たちの車検代に反映されるため、どうしても価格が高くなってしまうのです。
相場を知るためにも、車検比較サイトを利用してみましょう。
価格.comや楽天車検などを参考にしてみると良いと思います。
リセールバリューを考えて中古車を選ぶ
維持費を抑えることも大切ですが、リセールバリューを考慮して車両本体代を見直すことはさらに重要です。
リセールバリューとは、購入した後で売った時いくらになるかという価値のことです。
例えば、新車のプリウスを300万円で購入し、3年後に140万円でしか売れなかったらリセールバリューは140万円で、購入時との差額は160万円になります。
一方、2,000万円のフェラーリを中古で購入し、3年後のリセールバリューが1,900万円だったとすると、差額は100万円になります。
一見すると2,000万円のフェラーリよりも300万円のプリウスの方がかなり安く感じますが、リセールバリューを考慮した費用はフェラーリが100万円、プリウスが160万円になり、実はプリウスの方が高い買い物だったのです。
車に限らずあらゆる支出において、このように再販価格を考慮するリセールバリューの考え方が非常に重要になります。
大衆車は時価額が毎年20％程度下がっていくといわれており、特に新車は買った瞬間に損が確定する場合が多いため、リセールバリューが非常に低いです。
逆にフェラーリやランドクルーザー、クラウンのような中古市場で人気のある車は、リセールバリューが高いのです。
もしも今の価格よりもリセールバリューが高いのであれば、買った瞬間に得をすることになります。
利益が確定するのであれば、価格が高かったとしても借金してでも買いに行くべきです。
しかし、多くの人が買った瞬間に損になるものをローンという借金で買っているというのが現実です。
リセールバリューが落ちない最低限の中古車を買う
リセールバリューが高い車は価格も高い場合が多いため、現実問題として庶民には手が届かない買い物になりがちです。
車がどうしても必要な人はリセールバリューがこれ以上落ちない移動手段として最低限の中古車を買うようにしましょう。
私が今乗っている車は友人から譲り受けた軽自動車です。
友人が車を手放そうと中古買取屋に見積もりを依頼したところ、買取価格0円を提示されたため私に譲ってくれました(当然礼儀としていくらか包みましたが)。
既に10万km以上走っている中古の軽自動車ですが、移動手段としては十分なので大満足しています。
仮にこの軽自動車を売ろうとしても、リセールバリューは0円でしょう。
しかし、もともとの購入金額が破格の安さだったため、差額は非常に少なくお買い得だったといえます。
そのため、貯蓄と収入が十分にない方はリセールバリューがこれ以上落ちない車を選ぶことで、実質の車両本体代金を大きく節約することができます。
お金を増やしたければ見栄や贅沢への浪費はやめよう
新車であることや車種にこだわることは、見栄や贅沢に浪費していることを強く意識する必要があります。
車の使用目的は移動手段であって、それ以上を求めている部分は浪費です。
豊かに暮らすために節約して貯金を貯めたいのであれば、何かは我慢しなければなりません。
とはいえ、浪費を全くしない人生も味気ないため、バランスをよく考える必要があります。
物は持つほどお金の奴隷に近づくことを認識した上で、豊かに暮らせるよう支出を考えていきましょう。
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