こんにちは、ゆとらぼ(@yutolab_fire)です!
今回は楽天VTIという投資信託で長期積み立てする魅力を解説していきます。
米国ETFのVTIは素晴らしいリターンを出しているのですが、投資初心者には海外ETFへの投資はハードルが高く躊躇してしまいます。
そこで、初心者にはVTIと同じパフォーマンスが期待できる投資信託の楽天VTIをおすすめします。
この記事を読めば、楽天VTIが何故投資初心者に向いているか、また向かない人はどんなタイプかがわかります。
楽天VTIは海外ETFを投資信託として買える
楽天VTIとは、バンガード社のETFであるVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)を買い付けている投資信託です。
正式名称は楽天・全米株式インデックス・ファンドで、 2017年9月29日に設定された商品です。
楽天証券を始めSBI証券や松井証券、マネックス証券などから販売されており、委託会社は楽天投信投資顧問株式会社、受託会社は三井住友信託銀行株式会社で運用されています。
VTIは米国の約3,600銘柄から構成されており、米国株式市場に上場している99%以上の銘柄をカバーしているETFです。
世界第2位の資産運用会社であるバンガード社がCRSP US Total Market Indexという指数に連動するように運用しており、米国の小型・中型・大型株式を網羅的に取り入れています。
つまり、VTIを買うことは米国全体を買うと同義といっても過言ではありません。
詳細は下記で解説しているので、参考にしてください。
すなわち、楽天VTIを買うということは本家VTI、ひいては米国市場全体を買うことができるのです。
海外ETFは投資初心者には難易度が高いので、投資信託で買うことができるのは一歩を踏み出しやすいですよね。
では、本家VTIよりも楽天VTIを投資初心者におすすめするメリットを解説していきます。
楽天VTIを投資初心者におすすめするメリット
毎月積み立てや分配金再投資を自動で行ってくれる
楽天VTIでは、毎月の積立や分配金再投資を私たちの代わりにやってくれるので、初期設定だけすれば完全自動化できます。
ここが、本家VTIではなく楽天VTIを選ぶ最大の理由です。
投資を成功させるコツは、
・長期
・積立
・分散
が重要です。
ETFの場合は基本的に購入を自動化できず、毎月自分で購入しなくてはなりません。
投資初心者であればそれが面倒になったり、株価の上下に怖くなったりと感情が左右して積み立てを止めてしまうことが往々にしてあります。
そういった感情を入れず機械的に積み立てていくためには、毎月一定金額を投資するという初期設定さえすれば自動で積み立ててくれる楽天VTIは最適なのです。
また、本家VTIでは配当利回り2%程度の分配金がでますが、楽天VTIでは分配金は自動で再投資に回されます。
分配金を再投資に回すことで複利の効果を最大化できるため、リターンを大きくしようと思ったら再投資していくべきです。
しかし、本家VTIでは分配金再投資を自分で行う必要があるため、先ほど同様感情が介入して再投資しないということにもなりかねません。
楽天VTIでは、そのような感情に左右される投資を抑制してくれる自動化のシステムがあるのです。
以上のように自動で積み立てをしてくれる楽天VTIは、給与天引きされる財形貯蓄のような感覚で投資に回して資産形成することができます。
楽天VTIは少額からの投資に向いている
楽天VTIは毎月数万円という少額投資に向いています。
2020年1月6日現在ではVTIの市場価格は164.49米ドルで、日本円では約17,765円が一口当たりの購入に必要となってきます。
ETFは金額指定ができず一口単位での売買しかできないため、毎月1万円ずつ積み立てたいと思っていても現在の価格では一口も買えませんし、3万円を積み立てるつもりでも一口しか買うことができません。
これでは毎月一定額を積み立てていくドルコスト平均法が使えないため、投資初心者の長期積み立てには向いていません。
しかし、投資信託である楽天VTIでは金額指定で購入することができるため、少額の積立投資には最適です。
一株100円以上1円単位で指定できるので、毎月数千円からでも投資に回したいという人には楽天VTIをおすすめします。
円で購入できるので為替手数料がかからない
楽天VTIは円で購入できるため、円とドルを交換する為替手数料がかかりません。
本家VTIではドルで購入する必要があるので、SBI証券や楽天証券では1ドルあたり0.25円の為替手数料が発生します。
※住信SBIネット銀行では1ドルあたり0.04円の為替手数料で交換できるので、提携しているSBI証券では0.04円の為替手数料で海外ETFを買うこともできます。
円建てで海外ETFを購入することもできますが、その場合にも約定代金に為替手数料分の料金が上乗せされます。
持っている円でそのまま売買する楽天VTIには為替手数料がかかってこないので、取引時のコストを抑えることができます。
購入時、売却時に手数料がかからない
楽天VTIは購入時と売却時には取引手数料が発生しません。
VTIを購入するためには証券会社から買う必要がありますが、楽天証券やSBI証券では海外ETFの売買に取引手数料がかかります。
業界最安値は楽天証券・SBI証券・マネックス証券ですが、例として楽天証券の取引手数料を以下に示します。
VTIに限らず海外ETFを売買する場合には約定代金に対して0.45%(税別)の取引手数料がかかります。
4,444米ドル、日本円で48万円以上の取引に対しては取引手数料が20米ドルで一定になるのですが、多くの人はそんな大金を一括で取引することはできませんよね。
VTIと楽天VTIのコストをまとめると以下のようになります。(税別表記)
楽天VTI | VTI | |
商品分類 | 投資信託 | 米国ETF |
為替手数料 | – | 1ドル当たり0.25円 |
買付手数料 | 0% | 0.45%(上限20ドル) |
信託報酬(隠れコスト込み) | 0.191% | 0.03% |
売却手数料 (信託財産留保額) | 0% | 0.45%(上限20ドル) |
信託報酬とは投資信託の管理・運用費用として保有額に対して年間に支払う手数料のことです。
例えば、100万円分の投資信託を保有していたら1年間で1,910円を手数料として支払います。
信託報酬こそ楽天VTIの方が高いですが、売買時に手数料がかかってこないのは非常に大きいところです。
ETFの場合は1回の取引で48万円以上を買い付けないと取引手数料0.45%が毎回かかってくるので、定期的に少額を積み立てる場合には投資信託である楽天VTIの方がお得になります。
課税の繰り延べ効果がある
楽天VTIは分配金を出さない無配当型の投資信託であり、分配金に対して税金をかけることなく再投資することができるため、課税を繰り延べする効果があります。
一般に、株式の売却益や分配金の利益額に対して20.315%が源泉徴収されます。
しかし、米国株式での分配金に対しては、米国政府に10%が源泉徴収された上で日本国内でも20.315%が徴収されるため、手元に残るのは利益額の71.7%になるという二重課税が適応されます。
例えば、本家VTIを100万円分保有しており、配当利回りが2%の分配金が得られるとすると、二重課税された上で手元に残るのは14,343円になります。
分配金を再投資してVTIの積み立てを続けていく場合、税金で引かれた分が損になり再投資のパワーが落ちてしまいます。
しかし、楽天VTIであれば無配当型なので自動で分配金再投資がされ、徴収されるのは米国政府への10%のみで、日本政府への源泉徴収はされません。
先ほどの例と同様、100万円分保有している楽天VTIの分配金が2万円だったとすると、米国政府に10%徴収された残りの18,000円を再投資に回せるのです。
つまり、一度手元に分配金を受け取ってから再投資をするVTIと、自動で再投資をする楽天VTIでは再投資に回せる金額が20.315%も変わってくることになります。
これにより、楽天VTIの方が複利効果を最大化にすることができます。
楽天VTIはつみたてNISAやiDeCoの対象になっている
楽天VTIはつみたてNISAやiDeCoの対象になっているため、節税効果を得ることができます。
本家VTIはETFであるため、つみたてNISAやiDeCoを利用することができず税制優遇を受けることができません。
しかし、投資信託である楽天VTIはこれらの制度を使って節税することが可能です。
現状楽天VTIへの投資は、つみたてNISAはほぼすべてのネット証券で、iDeCoは楽天証券で投資することができます。
非課税枠を最大限に利用して資産運用ができるのは、投資信託である楽天VTIの強みといえます。
楽天VTIのデメリット
信託報酬が本家VTIよりも高い
楽天VTIは本家VTIよりも信託報酬が高いことがデメリットとして挙げられます。
本家VTIは信託報酬はバンガード社への0.03%を支払うのですが、投資信託である楽天VTIはバンガード社へはもちろん委託会社や受託会社、販売会社への経費も併せて0.191%が年間でかかります。
仮に100万円分を保有している場合、信託報酬は本家VTIが300円に対して楽天VTIは1,910円が手数料となります。
この信託報酬の差をどう捉えるかは各人の判断になりますが、先述したように売買手数料がかからない、金額指定で自動積み立てができるなどのメリットを考えると、私はこの信託報酬を支払ってでも楽天VTIを選びたいと思います。
配当金がでないため、キャッシュフローが改善しない
楽天VTIは分配金を自動で再投資するため、手元に入ってくるキャッシュフローは改善しません。
分配金を課税されずに再投資できるということはリターンを最大化する上でもメリットなのですが、配当金を得て日々の生活を豊かにしたいという方には不向きな投資対象です。
そもそも本家VTIでも配当利回りは2%に過ぎず、配当金目的の投資対象ではないため、配当金を得たい場合にはVYMやHDV、SPYDなど米国高配当株ETFに投資することをお勧めします。
楽天VTIは利便性とリターンが最強の投資信託
以上をまとめると、
・自動積み立てできる楽天VTIは投資初心者向き
・少額からの積み立て投資に最適
・売買手数料や為替手数料がかからない
・自動配当金再投資でリターンを最大化できる
・配当金目的の投資対象としては不向き
となります。
1本で米国市場全体を買うことができるVTIのリターンを、投資信託で得られる楽天VTIは投資初心者に非常に向いているといえます。
そのパフォーマンスはS&P500を凌ぐ好成績なので、初心者に限らずぜひ保有しておきたい投資信託ですね。
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